「地元・加賀に根差したクラブチームを作りたい」。この思いを形にと、2005年にNPO法人・リオペ―ドラ加賀を設立したのが始まりです。それまで、県外やブラジルでサッカーの指導者として働いた経験から、クラブチームを持つためにはその拠点となる施設を持つことが大切だと確信していました。将来性のある子供たちがサッカーに打ち込め、大人がそれを心から応援してあげられる環境があれば、子供たちに「世界で活躍するサッカー選手になる」という夢を持たせてあげられるのです。
しかし、私個人には施設を作る土地も資金も知識もありませんでした。そんななか、経営セミナーで講師をされていた中山会計さんと出会い転機が訪れました。中山会計さんのご紹介をきっかけに、人と人とのつながりで多くの地元企業さんと知り合うことができたのです。その機会を生かせるよう、自分自身でも「50年計画実現に向けて」という企画書を用意し、お会いした人に自分の夢を具体的に伝えられるよう尽力しました。中山会計さんの親身で適切なアドバイスをいただきながら地道に一つずつ問題をクリアし、2年後の2010年8月に、ようやく屋外の人工芝コート3面と屋内コート1面を持つ、北陸最大級のフットサル施設を完成させることができたのです。
現在は、フットサル施設の運営をメインに、サッカーとフットサルの教室や、ヨガなどのワンコインフィットネス、ダンススクールなども開催し、スポーツクラブの活動をリンクさせて経営しています。地域の人々の体力作りや運動不足の解消になりますし、これまで興味のなかった方々がスポーツ、そしてサッカーに関心を持ってくれるようになることで、リオペ―ドラ加賀が地元のあらゆる年代層から応援してもらえれば嬉しいですね。
選手の育成に関しては、個人個人の技術面はもちろん、強い精神力や高いコミュニケーション能力を持っていることもプロのスポーツマンに欠かせない要素。それらを幼少時から鍛えることで、将来、優秀な選手に成長する可能性を広げてあげたいと思っています。と同時に、挨拶や自己管理ができる少年を育てることは、健全な青少年の育成に役立ちます。地元クラブチームのプロ化を大きな目標として掲げていますが、スポーツを通して地元・加賀が健全で活力のある地域になれば本望です。