Vol.7から経営計画の作成手順を説明しています。
① 経営理念作成→②vision作成→③内部分析→④外部分析→⑤課題の整理
→⑥中長期経営計画→⑦単年度計画→⑧指導設計→⑨推進支援→⑩モニタリング
前回は「①経営理念作成」でした。今回は「②vision(ビジョン)作成」です。
vision(ビジョン)の定義
visionとは、期限を区切った具体的目標です。
経営理念は企業の存在意義、普遍的価値観、経営姿勢を表したものです。
常に企業として目指すべきものですが、永遠に終わりがありません。
経営理念を時間という物差しで区切ったもの、それがvisionです。
英単語のvisionの和訳は視力、視覚、洞察力、先見の明、未来像、ビジョン、頭に描く夢‥です。
visionは文字で作成するだけでなく、映像としてイメージできるものです。
vision作成の効用
visionが不明確だと社員は何を目標に動いているのかわかりません。
またvisionがないと、つまり時間の区切りがないと経営理念が遠い存在過ぎて、
目標達成のイメージがつきません。
長い道のりを走るフルマラソンでも
10キロ地点や折り返し地点という途中経過報告があるから最後まで走ることが出来ます。
何時間走ったのか、何キロ走ったのか、途中で何もわからなければ、
最後まで走ることが非常に難しくなることは容易に想像つきます。
組織の夢や目標を共有して、いきいきと働く、
そんな組織作りのために、visionを作成して頂きたいです。
visionの作成方法
visionは近すぎず、遠すぎず3年~5年後を描きます。
そして1年経過するごとに、その時から3年~5年後を描きます。
これを繰り返します。
毎年毎年、3~5年後を描くことにより、
未来を予測する能力(情報収集力、考察力、考える力)、
目標を作成する能力、目標を達成する能力が確実に上がっていきます。
vision作成時には数値目標といった定量目標だけではなく、
社会からの評価、社員からの評価、
取引先からの評価といった定性的な目標も設定することで、
映像としてイメージ出来ます。
visionを作成することで、
共通のイメージ・達成までの道のりが映像として全社で共有できます。
人は見たものは必ず真似できると言われます。
人が飛行機を作れたのは鳥を見たから。
鳥がいなければ飛行機を作ろうとも思わなかったことでしょう。
全社で共通のvisionを持ち、達成しましょう。
財務部 田村