今回から「経営計画」についてしばらくお話をしていきたいと思います。
皆様は「経営計画」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
また、「経営計画」というものをご自身で立てたことがありますでしょうか?
ほとんどの方が
経営計画という言葉を耳にしたことがあるけれど、計画を立てたことはない。
又は、
計画を立てたことがあるけれど、何も意味をなさなかった。
そういった方々が多いのではないでしょうか。
私たちもお客様と対峙した際に、そのような話をよく聞きます。
「数字を並べてみたけれど、全く絵に描いた餅だった。」
「目標値を作ってみたが全く達成出来なかった。」
それらの話を聞いて思うのは、それは「経営計画ではなかった」のだろうということです。
おそらく、何も効果がなかったと言われた方々が作られたのは、
経営計画というものではなく、ただの数字の羅列を作ったのだろうと思います。
例えば、
「売り上げは昨年と同じでいいや。」
「5年後にこうなりたいからその5分の1成長でいいや。」
「売り上げは毎年3%増だろう。」
それらで並べた数字は、抽象的な言い方をすれば、「死んだ数字」です。
数字は行動の影と言います。私たち会計事務所職員は現場を見ていません。
私たち会計事務所職員は基本的に数字しか見ていません。
数字しか見えていませんが、“数字を見ることでしか”わからならいこともたくさんあります。
影を見て、実態を想像することが出来ます。
飲食店のお客様であれば、
お店にたくさんの方々が笑顔でお酒を酌み交わす、そのような情景を思い描きながら。
建設業のお客様であれば、営業の方々が施工主様と打ち合わせし、
設計士や現場監督と打ち合わせする情景や、
現場監督の指揮命令の元、建設が進んでいく情景を思い描きながら。
しかし、数字だけでは限界があります。
私たちが見えるのは、あくまでも影でしかありません。
私たち会計事務所職員では、実態の全容を隅々まで知ることは出来ません。
踊る大捜査線でいうところの
「事件は会議室で起きているんじゃない、事件は現場で起きているんだ」です。
それがわかるのは経営者をはじめとした、会社の皆様です。
私たちはパートナーとして、皆様と一緒に「活きた数字」で経営計画を作成します。
今回は「死んだ数字」と「活きた数字」を抽象的に説明しました。
次回は「死んだ数字」と「活きた数字」を具体的に説明したいと思います。
財務部 田村