前回12月2日の本記事で、DXの背景と目的について触れました。
今回はそれを行うタイミングについての検討です。
結論から言うと、随時OKです。
いかなる経緯や理由であれ、やろう!と思ったときがベストタイミングです。
まず、新しい事業を始めるときや、業務の効率化・高生産化したいと思ったときに、
デジタル技術を取り入れた仕組みを検討するケースがあるかと思います。
デジタル系の仕組みを導入する場合、
これまでの業務のやり方や企業文化をそのまま継続できるケースは少なく、
何らかの変更や見直しは避けられないことは想像に難くありません。
そのため、仕組みが必要と感じるタイミングは、
自社を変えていこうという方向へ気持ちが向き始めている状態であり、
変化を受け入れ進化していく心の準備ができている、
プロジェクトを始めるのにふさわしい時期と言えます。
しかし、外部要因で仕組みを導入せざるを得ない場合も同様に好機なのです。
昨今の例で言えば、コロナ禍で、リモート商談やwebショップでの非対面型接客、
デリバリーやテイクアウトでの飲食提供など、
デジタル技術が不可欠の新しい業務形態を必要に迫られて導入された事業者様は少なくありません。
直近でも、電子帳簿保存法改正で、
会計システムやファイル共有システムを見直すケースが急増しました。
前者が能動的なDX動機で、後者が受動的なそれとすると、
変化を受け入れるには能動的であることに越したことはありませんが、
後者は必要に迫られて急務的に実施する分、
プロジェクトとしての推進力は強くなり、実現性の高いものとなります。
このように経緯は違えど
「やろう!」という意志が生まれたタイミングがDX着手に最適と言えます。
やると決めたら、ぜひ実行に移してDXの第一歩を踏み出しましょう!
ただし、タイミングはいつでも良いのですが、
実施するうえで重要なことがあります。
それは、前回12月2日の本記事で「目的」として挙げた、
「自社を強くするためのビジネスモデルを見据えたうえで、業務や企業文化を変えていくこと」です。
DXの前準備として完璧な事業計画まで用意する必要はありませんが、
経営者として
どのような事業をしていきたいか
どのようか会社にしたいか
いつまでにその状態を目指したいか
それを妨げることは何か
というような、経営の基本方針をしっかり押さえていないと、
DX導入時に「変えてもいい・変えたい業務」、「変えてはいけない業務」の判断ができず、
従業員様や取引先様が置き去りになり、負担を増やすだけという結果になりかねません。
導入時にはたくさんの検討や判断が必要になりますので、
常に軸をブレないように持っていることが大切です。
経営方針の検討については、中山会計のいつもの貴社担当者にぜひお話ください。
きっと、話すことで考えの整理につながります。
支援部 田圃佳代