前回は「死んだ数字」と「活きた数字」を抽象的にお話ししました。
今回は具体的にお話ししたいと思います。
数字は行動の影と前回お伝えしました。つまり、活きた数字とは、活きた行動の影です。
活きた数字(影)の裏には、活きた行動という実態が必ずあります。
例えば売上を伸ばす計画があるならば、
売上を伸ばす行動を
いつ、誰が、どのように、どれくらいするか。
それをした結果どうなったか、それを確認する機関はどこか、
その行動計画が必要になります。
当たり前ですが、行動を変えなければ結果も変わりません。
活きた数字というものには行動の計画も紐付いています。
ここでいう行動とは経営活動の事を指します。経営者が考え、行動できることは多岐に渡ります。
組織の中の部門ごとに、売り上げを伸ばす目標があったとします。
・営業部門であれば、今までより訪問件数を増やせば良いと思うかもしれません。
・広報の方であれば、HP対策、CMやチラシ等の露出機会を増やせば良いと考えるかもしれません。
・製造部門の方であれば、良い製品を作れば良いと考えるかもしれません。
・人事の方であれば、良い人材を獲得できればと考えるかもしれません。
上記に挙げた売り上げを伸ばす策を行った結果
→営業部門が疲弊して退職者が出た
→広告をたくさんおこなったところ経費が膨大にかかりコストパフォーマンスは非常に悪かった
→非常に質の高い製品が出来たが、お客様のニーズに合っていないため売れなかった
→良い人材を確保できたが当社には不必要な能力であった
といった結果が出てくるかもしれません。
経営は経営者の方にしか出来ません。経営の責任は経営者にあります。
経営全体を俯瞰して、会社の問題点を財務数値から考察し、思考することで改善策が浮かんできます。
改善策が思いついたらそれを経営計画の数値に落とし込みます。
その結果、会社全体がどうなるか予測をしながら経営計画を練り上げていきます。
私たち会計事務所は財務数値を見るプロフェッショナルです。
財務部は経営計画作成を支援するプロフェッショナルです。
どこに売り上げを伸ばすツボがあるのか、そもそも売り上げを伸ばす前に、
原価率を下げた方がいいのではないか、
各部署に頑張ってもらう前に組織体制に問題があるではないか等々、
経営者と一緒に考えられることは数多くあります。
私たちは経営者のパートナーとして共に歩んでいきます。
財務部 田村