こんにちは、会計部4課 村田です。
今週のベスト気づき学びをご紹介いたします。
最近、税抜経理と税込経理の違いを改めて考える機会がありました。
「税抜経理」とは、本体価格と消費税を別に分けて処理する方法です。
売上に含まれる消費税は「仮受消費税」に、仕入に含まれる消費税は「仮払消費税」に振り替えます。
以下は税抜経理の仕訳例です。
計算例「11,000円の商品を仕入れて、22,000円で販売した場合」
仕入時:(借方) 仕入10,000 仮払消費税1,000 (貸方) 現預金や買掛金など11,000
販売時:(借方) 現預金や売掛金など22,000 (貸方) 売上高20,000 仮受消費税2,000
決算時:(借方) 仮受消費税2,000 (貸方) 仮払消費税1,000 未払消費税1,000
「税込経理」とは、消費税額分を組み入れた形でまとめて処理します。
決算の段階で消費税額を「租税公課」と「未払消費税」として清算し、経費に計上する処理方法です。
以下は税込経理の仕訳例です。
計算例「11,000円の商品を仕入れて、22,000円で販売した場合」
仕入時:(借方) 仕入11,000 (貸方) 現預金や買掛金など11,000
販売時:(借方) 現預金や売掛金など22,000 (貸方) 売上高22,000
決算時:(借方) 租税公課1,000 (貸方) 未払消費税1,000
どちらにもメリット・デメリットがありますが、今回は税抜経理についてお話をします。
税抜経理では税込経理と比べて経理作業が増える一方で、
「消費税額をすぐに把握できる」というメリットが挙げられます。
毎度細かく消費税分を別に仕訳するため、期中から予定納税額の推移が把握できます。
消費税分が「仮受消費税」「仮払消費税」のBS科目に集約されることで、
損益には影響を与えず、決算時に利益が大きく変わる心配も防ぐこともできます。
どちらの経理方法が良いのかという選択に迷いましたら、ぜひ担当者までご相談いただければと思います。
会計部4課 村田あずみ